学校とステイ先

中高年用英語研修コース
今まで仕事又は趣味で英語に接していて、もう一度勉強をし直したいと思う５０歳以上の人達を対象に、２～３週間の講座を開いている英語学校がイギリスに数校ある。
そのうちで比較的日本人に人気のあるのが

ザ・インターナショナル・スクール校

　　１）ボーンマスのアングロ・コンチネンタル校
　　２）チェスターのイングリッシュ・イン・チェスター校
　　３）エクセターのザ・インターナショナル・スクール校
　　４）イーストボーンのスクール・オブ・イングリッシュ校

の４校である（これを全て終了するとグランド・スラムと言うようだが）。
若い連中と違って生徒は原則５０歳以上、年齢の上限は無しとあって授業は午前中だけ、
午後はエクスカ－ションと称して学校専用のコーチで半日（土、日は一日）の旅行が
組み込まれている。
小生はグランド・スラムの気持ちは全く無いが昨年チェスターに、
一昨年はボーンマスに行ったので今年は場所を変えてエクセターに出かける事にした。

ステイ先
成田空港を午前１１時に出航したヴァージン・アトランティックＶＳ９０１便は１２時間かかってヒースロウ空港に到着、その後空港からハイウェイバスに３時間半乗りエクセターに着いたのは夜の８時４０分になっていた。
予定より少し早く着いたのでバス停でしばらく待っていると長い髪を後ろで束ねた長身の６０台の女性がつかつかと近ずいてきて「コンバンワ、ヨクイラッシャイマシタ」と日本語で挨拶された。
この人が今回のホスト・マザーのミセス・キャロル・ウオーカーである。
車で１５分ほど走り案内された家は坂を下りた所にあるデタッチの家で２階にベッドルーム３部屋に勉強部屋とバス、１階は２０畳程の応接間にダイニング・キッチンとダイニング・ルームが付く。かなり広くて余裕のある部屋割りである。
内装は白で統一してありいかにも女性の管理する家らしくバスタオルや石鹸に細かい心配りが感じられる。
バスルームの扉の裏に日本の浴衣が掛けて有るので何かの飾りかと聞いて見ると日本人歓迎の印で着てくれと言う。流石にこれは断ったがご好意は有難く頂戴した。

初めての夕食時にウイスキーを飲むかと聞かれたので勿論ＯＫだと言ったら彼女も毎晩たしなんでいる由。
出発時に家内から「あまり飲まないで下さいよ」と言われたがこの分では禁酒はかなり難しそうだ。彼女は３８年前に結婚したが８年前に離婚、娘二人は彼女が引き取り立派に成長させた。上のお嬢さんは大学で服飾学を教え、下のお嬢さんは俳優としてロンドンで活躍中の由。
上の娘さんはかつて４年ほど日本で英語の教師をしていた事がありキャロルも２度ほど日本を訪問していて日本についての理解度はかなり深い。

エクセター
エクセターはロンドンのヒースロー空港からコーチで３時間半程西に走った所にあり、イギリス最南端、最西端にあるコーンウオール半島の付根に位置する。
デボン州の中心地で、人口１２万弱、１１世紀に建てられた大聖堂を中心に繁華街があり、そこから放射状に住宅が郊外に広がる。
気候はイギリス国内では南部の為比較的温暖のようだが、今年の日本は異常気象で９月に入ってから猛暑がぶり返していたのでここの朝晩はひとしお寒く感じられてセーターが手放せない。
街の中心はハイ・ストリート。ここに銀行、デパート、商店が並ぶと言っても小さい街なので雑踏は無く朝晩の通勤時間帯以外はのんびりした雰囲気が漂う。

ハンス

ミセス・キャロル・ウオーカーとハンス

１日遅れの日曜日の晩にハンスが小生のステイ先に合流して来た。
彼はスイス人で今回のコースに参加するスイス人１５名の団体の一人として参加した。６１才、髪を短く刈上げたスポーツマンである。残念乍らアルコールは殆ど駄目でワインをほんの少し飲める由。
今度の３週間コースに奥さんも一緒に参加しているとの事なのでどうして別々にステイするのかと聞いて見ると、学校の方針で同一国籍を持っている生徒はたとえ夫婦でも同じ家庭にはステイさせないとの事である。
昨年はチェスターで家内と一緒にステイ出来たがここではステイ先も研修の場所と言う考えが徹底している様だ。
ステイ先で夕食の後必ず１時間程度お茶を飲みながら話す時間を設けている。
後で分かった事だがこれもファミリーと生徒との会話の時間を出来るだけ長く取る様にとの学校の指導があるようだ。

　　　　　　　　

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